進士美保子 Mihoko SHINJI
「ウィルヘルムさんに会いに」
キャンバス・油彩 SM
仮縁(枠)は自身で作製
ワークショップをするので
長女から、手伝ってくれない?と言われました。
長女の夫、マーク・ベンソンが日本の木造建築の凄さに惚れ込んでいて、カナダで是非その技をみんなに伝えたい、というのです。
今から9年位前のことです。
現在長女は、カナダBritish Columbia、州都ビクトリアからフェリーで20分程、リゾートの島ペンダー・アイランドに家族5人で住んでいます。静かな森の島で、”ベンソン まりこ。暮らしアクティビスト(日常生活における毎日の選択から世界を変えていきたい、という思いを込めた造語)”として、オーガニックライフを実践してます。
私、3ヶ月も本場の英語に親しめるんだ!
孫にも逢いたい。人生短いんだ!
行くしかない、と決心。
Air Canadaに飛び乗っちゃいました。(快く出してくれた夫と次女に感謝します!)
日本の宮大工、高橋さんらが講師で2ヶ月間のワークショップでした。
いろんな人とふれあい、楽しく有意義な毎日を送ることができました。
マーク手作りの桧風呂に入ったり、日本食をたまにつくったり、なんてこともありました。
最終日には拙い英語で感想を述べることもできました。
ワークショップに参加した方々から、彼らの手作りポスターに全員のサインを頂き、凄く嬉しかったことを思い出します。
でも 本当は・・・・。
ひどいホームシックにかかっていたのでした(長女には はじめて告白)。
・・・・・・
そんなときいつも心を慰めてくれたのは
一羽の雄鶏でした。
農場には沢山の鶏が飼われていて、鶏たちは忙しく走りまわっていたのですが、その中で美事な鶏冠(とさか)を持ち、たくさんの雌鳥を従えている一羽の雄鶏が眼をひきました。
エバリンボで おすましで、その颯爽とした姿に強く魅かれた私は、ひそかに”ウィルヘルムさん”という名前を付けました。
というのも、ワークショップでお会いして、
“ウィルヘルムです”と自己紹介された男性の、
そのお名前の響きがとても素敵で、忘れないように一番目立つ雄鶏に付けちゃおうと思ったからなんです。・・・ゴメンナサイ。
ホームシックを解消するように鶏のウィルヘルムさんに、”今日はこんなことあったのよ”と絶えず話しかけていました。
鶏のウィルヘルムさんは私の話など全然聴こうとしないで、大勢の雌鳥たちと自由を謳歌しているようでした。
そんなこんなで、3ヶ月後に夫が 迎えに来てくれたときは、ラズベリーを摘みながら、うるさい位話し続けて、夫に、結婚以来あの様に猛烈に話す私を初めて見た、と笑われました。
私にとって何にも替えがたい貴重な日々でした。
現在、娘婿のマーク・ベンソンは、エコ建築のワー クショップでの思いを、具体化。「 Wood & Clay Homes」をペンダー・アイランドでたちあげ、家具やエコ建築大工として汗を流しています。
また彼は、Kayak Adventures Guideのライセンスもとり、時々は(しょっちゅう?)、趣味と実益と家族サービスにフル稼働中です。

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